亜脱性股関節症の置換手術を3月29日に受け、退院後の2週間検診を5月10日に受診して参りました。退院後の経過はどうなのか心のどこかで緊張していま したが、当日、レントゲンを撮って頂いた結果、長谷川先生から「異常はなく、自骨、人工骨ともに馴染んできているので、屋外の散歩も大いにしてください。 傷の痛み、感覚の鈍さ、筋肉痛は時間と共に改善されるので心配はいりません」とのお話を頂きました。私も今は、一日一日と良くなってきている実感がありま すので、手術を受けて本当に良かったと思っております。
私が変形性股関節症の診断を初めて受けたのは、平成16年6月、近くの整形外科病院でした。転倒したのがきっかけでした。当時は痛みがひどかったのです が、手術は必要なく、痛み止めの薬と湿布での治療、そして足に筋肉を付けることが一番との事でしたので、リハビリ体操、プールでのウオーキングをしなが ら、痛みが強くなると整体に通い、できれば手術は避けたいと考えておりました。
状況は一進一退でした。
去年の暮れに又転倒してしまい、年が明けて日毎に痛みは増してきて、歩く事も辛くなり、足の引きずり方もひどくなりました。病院に行かなくては!どこの病 院がいいのだろうか!考えていた丁度その頃、知り合いの方から“あすなろ整形外科に行ってみては、院長先生は股関節の専門医で技術も素晴らしい”と教えて 頂きました。
早速2日後の2月14日に「あすなろ整形外科」を受診しました。長谷川先生は私のレントゲン写真を見て“末期の状態です このままだと数年後には歩 けなくなることも・・”手元のスケジュール表を見て“最も近い日程で3月23日入院、29日に手術でどうですか?”同席している主人に私が目を向けると同 時ぐらいに“手術お願いします”と主人から即断の声が出ていました。
長谷川先生は手術の方法、入院期間。退院後は痛みもなくなり買い物など普通の生活が出来る事を自身に満ちた表情で丁寧に説明してくれましたので、私も長谷川先生を信じて手術を受けて絶対良くなりたい!と病院を後にしました。
入院、手術まで一ヶ月半。その間二回の自己血の採血。輸血の際に自分の血液が使用される安心感と共に、病院の配慮、慎重さが伝わってきて嬉しく感じまし た。入院と同時に、手術後に備えての車椅子でのトイレの使い方、エレベーターの乗り降り、リハビリ体操の仕方を教わり、いよいよ手術日を迎えました。
手術は麻酔で眠っている間に終わり、目が覚めた時は回復室でした。ベッドの横に立って私を笑顔で迎えてくれた主人、忘れられません。
手術後の三日間は吐き気も伴って辛かったです。でも婦長さん始め看護婦の皆さん、スタッフの方々が親身になって、支えてくださいましたので乗り切ることができました。
こちらの病院は患者一人一人に担当の看護婦さんが決まっております。担当の看護婦さんがおられない時など担当外の全ての看護婦さんも、状態を良く把 握してくれておりましたので、安心感がありました。看護婦さん間のコミュニケーションがしっかりなされている事が素晴らしいと思いました。
私は手術後二週間、車椅子で過ごしましたが、足を床に着ける許可が出て両足で立てた瞬間、涙が出る程感激でした。以後松葉杖から杖へと補助具が変わり、 日々良くなる自分の姿を鏡で見たとき、“手術を受けて良かった。ありがとうございました”と心の中で叫びました。リハビリはメニューに沿って行われ、病室 に戻ると再度看護婦さんの指導とチェックを受けます。補助具無しでの歩行も、階段の上がり下りもコツを教わり何度も練習をしました。
股関節の手術を受けた方が多く入院されていて、先に手術を受けた方々から日々良くなっていく話を聞き、これからの自分の姿が重なって、不安も安心へと明る い気持ちになりました。看護婦さんが私の身になって、笑顔で真顔で支えてくれましたし、時には叱咤激励を、又適格なアドバイスを、家族の話、やすらぎの言 葉をと、いつも励まし続けてくれました。 本当に感謝しております。
入院中の食事も楽しみの一つでした。味加減が良く、私好みでいつも美味しく残すことなくいただきました。月に一度のお楽しみメニューも楽しみで、4月は「お花見弁当」でした。とっても豪華で、次の日退院する私には、思い出の食事となりました。
身体に直結していた管が外れると、一日おきにシャワーを浴びる事ができて、携帯電話も病室で使用できますし、テレビは夜11時迄観られて、入院生活の一日一日が早く感じられました。私は、37日間の入院で希望と勇気をもらいました。
これからは、痛みも無く、自由に何処へでも行かれる幸せを感じながら、新しく生まれ変わった足を大切にしたいと思います。
日常生活の中で「してはいけない姿勢」に注意しながら、明日は今日よりも、もっとしたい事ができる私になれるように、リハビリも含めて頑張ろうと思っています。
病院名になっている「あすなろ」の樹のように。