骨と関節について知ろう

こむら返りで困っていませんか

ふくらはぎや足の裏がグーッとつっぱってしまって、自分の意志ではコントロールできず強い痛みを覚える。
これがいわゆるこむら返りです。皆さんも1度は経験したことがあることと思います。
テレビでサッカー観戦をしていると、試合終了間際に、足がつってしまった選手が他の選手にふくらはぎを伸ばしてもらっている場面をよく見ます。
これもこむら返りですが、トレーニングを積んだ一流選手でも、限界を超えるとおこってしまいます。
このようなこむら返りは明らかに筋肉の極度の疲労に伴っておこるもので、ごく一時的な現象にすぎません。従って治療の対象になるものではありません。
しかし、比較的高齢な方で夜間寝ているときにおこるこむら返りは、繰り返しおこることが多く治療の対象になります。

このような場合、まずは原因となる基礎疾患がないかどうか調べる必要があります。
糖尿病、慢性腎不全、慢性肝疾患などでこむら返り を併発する頻度が高いことがわかっています。
原因疾患がわかったら、その治療をするのは当然のことですが、原因疾患の治療がこむら返りの治療にすぐには結びつかないことも多く、また、はっきりとした原因疾患がない場合もよく見受けられます。このような時に、特効薬といってもいいくらいよく効く薬があります。
芍薬甘草湯という漢方薬です。就寝前に一包(2.5g)服用していただくだけで9割ぐらいの方のこむら返りが止まります。

こむら返りでお困りの方、一度医療機関で相談なさってみてください。
ただし、漢方薬だから副作用の心配がないなどとは思わないでください。低カリウム血症などの副作用がありますので医師の指示のもと服用してください。