骨と関節について知ろう

骨粗鬆症について 若いお母さん方へ

骨粗鬆症とは、骨の単位体積あたりの骨量が減って、つまりスカスカになっ て、骨が弱くなり骨折をおこしやすい状態のことです。骨量は年齢とともに減っていってしまいます。特に女性の場合、閉経後に骨量の減少が目立つことが多く、男性よりも高率に骨組鬆症になります。

若いお母さん方は、“骨組鬆症なんてまだ関係ない”と考えていませんか? それは大きな間違いです。
骨組鬆症は多要因に基づきおこる病気ですが、最も 関連が高いと考えられているのが、最大骨量です。これは、一生のうちで最も 骨量が多い時期(30~40才)の骨量のことです。貯金に例えますと、人間は生 まれてから40才位までは骨の貯金をしていきますが、40才を過ぎると貯金を引き出す一方になってしまいます。貯金が最も増えた時の額が最大骨量です。この額が十分に多ければ、その後貯金を引き出し続けても、骨折をおこしやすい程度の骨量にまでは減らないですむのです。

では、骨の貯金をするには何に気をつければ良いのでしょうか? 食生活では、カルシウムを十分に摂取することはもちろんですが、蛋白質やビタミンD、Kなど骨の健康に関わる多くの栄養素をバランスよく摂取すること が必要です。
ビタミンDは魚類、ビタミンKは納豆に多く含まれています。運動と日光浴も大切です。骨は必要に応じて作られたり、なくなったりする 性質をもっています。運動をこころがけて、骨に刺激を与えると骨が増えて いってくれます。日光浴は、体内でビタミンDをつくるのに役立ちます。ビタ ミンDは骨の新陳代謝を高める作用と、膓からのカルシウムの吸収を促進する 作用をもつ骨にとって大事なビタミンです。

つまり、日光のもとでスポーツを楽しみ、お腹をへらしてバランスのとれた食事をおいしくいただくことが骨の貯金の 秘訣なのです。若い間に骨の貯金を たくさんして、健康な老後を迎えましょう。